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技術紹介/create technology

「動静脈一体車両リサイクルシステム」の実現による省エネ実証事業(NEDO採択事業)

私たちが提案する『「動静脈一体車両リサイクルシステム」の実現による省エネ実証事業』が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の 「アジア省エネルギー型資源循環制度導入実証事業」に採択されました。
この実証事業を通じて、アルミ合金を合金系別に選別し、水平リサイクルを可能にする選別技術開発と、動静脈一体スキームの認証規格化を図り、電車車両リサイクルシステムの研究開発を今後3年間行っていきます。
 

●実証事業の概要

[背景・目的]

鉄道車両の約50%は軽量化の目的でアルミを使用しており、現在この廃アルミは自動車のエンジンブロック等にカスケードリサイクルされています。再生アルミの高度利用には、合金別に固体選別する技術開発が必要であり、これにより水平リサイクルの実現と省エネルギー型クローズドループの構築を目指します。

[実証内容]

鉄道車両を対象とし、 LIBSソーティング(※)技術を活用したアルミ選別システムを構築する。また、動静脈で連携した、アルミ車両の水平リサイクルを実証する。

 

※LIBSソーティング技術については、「LIBS PROJECT」のページを参照ください。
アルミ車両材の水平リサイクル (クローズドループ)イメージ図

●実証事業の目的

鉄道のアルミ車両を対象として、動静脈一体の高度な省エネ型リサイクルであるアルミ水平リサイクルの実用性を実証する。

●実証事業の目標

アルミ車両スクラップのLIBSソーターによる選別において、アルミ合金を合金系別に選別し水平リサイクルを可能にする選別技術開発と、動静脈一体スキームの認証規格化を図り、アルミ車両リサイクルシステムを実現する。

●実証事業のパートナー企業

実証事業のパートナー企業

●実証事業のリサイクルフロー

アルミニウムは、用途別にマグネシウムやケイ素などを添加してアルミニウム合金として使用することが一般的です。そのためアルミニウム・スクラップには、いろいろなアルミ合金が混在することになり、規格が厳格な展伸材にリサイクルすることは困難でした。従来は、主にエンジンブロックやトランスミッションケースといった鋳物・ダイカスト部品へリサイクルされてました。
LIBSソーターによって、アルミ合金系別に高度な個体選別を行うことで、同一合金系別に水平リサイクルが可能になりました。従来のカスケードリサイクルに比べ、一次溶解が1回少なくなりエネルギーとCO2を削減でき、付加価値の高い展伸材へリサイクルが可能となりました。

カスケードリサイクルから水平リサイクル(クローズドループリサイクル)へ

カスケードリサイクルから水平リサイクルへ

●実証事業の成果

これまでは材料製造から始まり、原料化までの資源循環フローは、分断され課題も多い状態でした。今回の実証事業により、アルミ車両材メーカー(動脈産業)とリサイクラー(静脈産業)間にあった課題が整理され、各事業者間の情報と素材が結びついてクローズドループの実現につながります。

・LIBSソーター選別スクラップ(10t)の成分がアルミ合金成分規格に合格
・世界初の二次資源規格化(日本アルミニウム協会規格 LIS AT6-2019)
・「アルミ車両の水平リサイクル推進委員会」にてプロセス認証規格化

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